7月

風になびく貧乏パーマの黒髪の横を過ぎてくパトカーの赤

気を抜いたときに香った 嗅覚はいい方なんかじゃなかったはずだが

ブラウスに出来た茶色のチョコレートアイスのしみが目立つ車内で

トンネルをくぐった先の灰色の雲はわたしのようにふやけて

珍しいこともあるのねキボウってことばが頭に浮かぶだなんて

辞めたのにまだスミマセンをいうわたし 来月もきっと言うのであろう

明日もしも死んだらあれを片付けてくれる人がいない困ったしねない

すぐそこへいつでもいけると思ってた時間ばかりが経っているのに

すぐそこはちっともすぐじゃない場所になってたんだ(知っていたけど)

すぐそこの手が届きそうで届かない場所はいつしか忘れ去られて

世界中探して見付からないならばそれはハナからなかったんだよ

窓みてると突発的に降り出した止めない雨が気の毒になる

あの夏は双子みたいといわれてた彼女もうちも今は似てない

わからないわからないでも分かれないわけじゃない時間がない

本当は知っていたけど知らないと言ってたのよめんどくさくて

小母さまがいつかみたいにかおりでも連れて行っていいよと言うから

午前4時 かんらんしゃ 煙突 ホテル まっくら闇に汽笛は響く

磔の少女の顔もそれほどにひどく腫れてはいないはずだよ

オレンジのマニキュア鏡をのぞいたらそれは真っ赤なお目目のウサギが

日本語を勉強しよう美しい美しい見掛け倒しは厭よいやなの

重すぎて支えられないこの首とその上をあなたに預ける夜は

諦めろわすれろ宇宙を手に入れろ すべて自分で決めりゃいいんよ

前を見て歩く のために キルものは      教えんってね。

新しいミュール 摩擦 入道雲 失うことは もう怖くない

罅割れた亀の甲羅にも見える。指のはらにも見える。眠い。

仕事がね休みになったの。ひまなの。約束のプリンでも作るか

くちびるをかんで帰ってパソコンでもしようと思ってやり過ごすのよ

詐欺だって騙し続けてくれるなら幸せなわけ。でも目は覚めた。

思い出せ薬品加工のきみじゃなく36度のてのひらのきみ

観覧車 その位置などを確かめて歩めキャバクラ嬢と一緒に

みっちゃんの髪ぼさぼさ。何のバイト?サラダとあほな歌と競うの。

先輩と呼ばれるほどのことなんてしてないけどまあ今だけだしね

動こうと思えば動けるはずなのにあたしはここで固まったまま

消しゴムをかけるみたいに全部全部世界がことばをわすれればいい

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